筋トレを始めて高タンパクの食事を意識し始めたとき、まず最初に注目するのは安くて高タンパクな鶏むね肉です。
でも鶏むね肉は焼いたり茹でたりすると固くなってパサつき、毎日食べていると飽きてきます。
しかも毎回調理するのがだるい!
そこで登場するのが低温調理器です。
低温調理器を使えば鶏むね肉も驚くほどしっとり柔らかくなり、しかも作り置き可能なため一週間に1回調理するだけ。
今回は、低温調理5年目で毎日鶏むね肉を食べてる私が、そのやり方を写真付きで丁寧に解説します。

最も効率的かつ経済的なやり方を伝授します!
低温調理とは?
低温調理器は、食材を密封袋に入れ、一定の低温(通常100℃未満)に保たれた湯の中でじっくり加熱するための調理家電です。
焼く・茹でるとの違い
焼く・茹でる | 低温調理 | |
---|---|---|
仕上がり | ・パサつく ・固い ・加熱ムラがあると中心が生の場合がある | ・しっとり ・柔らかい ・誰がやっても同じ仕上がりになる |
時間 | 短い(約15分) | 長い(しかし放置可能) |
洗い物 | あり(調理器具) | なし |
作り置き | × | 〇 |
メリットとデメリット
調理にかかる時間の比較と時短効果
◆ 焼く・茹でる場合(毎回調理)
1食あたりの調理時間:約15分
1週間に3食の場合:合計 5時間15分
→ 都度調理のため、手間と時間が毎回かかる
◆ 低温調理の場合(作り置き可能)
1回の調理時間:約3時間 ※うち 2時間50分は放置時間、実作業は 約10分
保存がきくため、週1回まとめて調理OK
→ 実質的な作業時間は 週10分だけ
1週間あたり 5時間15分 → 10分 に短縮可能
準備するもの
低温調理器
BONIQが有名です。
しかし価格が高い。類似品でも問題ありません。
わたしはhismileというメーカーの物を使用しています。
5年間週1で使用し、まだ現役です。
密閉袋
低温調理で使用する袋はジップロックを使用するように説明がありますが、実はただのポリ袋でも全く問題ありません。
キッチンポリ袋 | ジップロック |
---|---|
100枚入り | 60枚入り |
110円 | 1229円 |
1枚当たり 1.1円 | 1枚当たり 20円 |
ポリ袋を使用すると18倍の節約効果!
キッチンポリ袋は横250mm 縦350mm これくらいの大きさを100均で購入してください。
この大きさであれば、1枚の袋に鶏むね肉2枚入ります。
私が現在使用しているものはこちら👇

容器
通常、低温調理では大きめの鍋を使用します。
しかし今回は作り置きをすることがテーマですので、大量の肉が入る容器が必要になります。
丁度いい容器はこちらです。

9.8ℓの収納ボックスです。
内寸は、幅210mm 奥行300mm 高さ175mm(蓋を含みません。多少の誤差はご了承ください。)
このくらいの大きさで鶏むね肉10枚を一気に調理できます。
別の商品でもOKですが、選定するときは高さに注意してください。
商品説明の高さが19cm位を選んでください。
高さが低すぎると低温調理器をセットできません。
高すぎた場合は水をより多く入れる必要があります。
氷
あとは氷が大量にあるとOK。
氷は調理が終わった後に急冷するために使用します。
実践編:鶏むね肉の低温調理ステップ
1.容器に低温調理器をセットする

9.8ℓの容器だとこのようにジャストサイズです。
2.容器に水を入れる

水の量は、最低ラインより少し上にくる程度でOKです。
わたしが持ってる機種はラインが見えにくかったので、マジックでなぞってその上にセロハンテープを貼ってます。
3.温度と時間を設定する
低温調理器の電源を入れて、温度と時間を設定します。
(設定のやり方は各メーカーで違いますので取説を見てください)
設定は61℃の2時間50分がオススメ
なぜこの設定がおすすめかを解説します。
まずBONIQ加熱時間基準表を見てもらいましょう。

縦軸 = 温度
横軸 = 食材の厚み
61℃の場合
・食材の厚みが3cm→1時間50分
・食材の厚みが4cm→2時間50分
になります。
もし4cmの鶏むねを1時間50分で低温調理したら1時間足りないことになるので失敗します。
(食中毒のリスクあり!)
こうならないように本当は鶏むね肉の厚みを毎回計る必要があるのです。
しかしわたしたちは今、鶏むね肉を一度に大量に調理して作り置きしようとしています。
そのため、わざわざ鶏むね肉の厚みを計るという面倒くさい作業をしたくはありません。
でも安全に調理したい。
じゃあどうするか?
鶏むね肉の厚みは2~3cmが多いが、余裕をもって4cmで設定する
これでOKです。
5年以上鶏むね肉を調理していますが4cmを越えるものは見たことがありませんし、4cmの設定で中心が生だったことはありません!
※低温調理の時間を短縮したい場合は、生の状態で切ればOKです。
例えば61℃で1時間10分にしたい場合は、すべての鶏むね肉を2cm以内にしてください。
61℃にする理由は特にありませんが2:50は何となく覚えやすい気がしませんかね?
まあ、60℃~65℃の範囲で変更しても全然OKです。
時間はBONIQ加熱時間基準表を見て確認すること!
4.低温調理をスタートする
まだ食材を入れていないですがスタートスイッチを押します。
水が設定温度になるまで結構時間がかかりますので、その間に別の作業を進めます。
5.鶏むね肉をポリ袋に入れる
鶏むね肉の皮を取り、ポリ袋に入れます。
1枚のポリ袋に2枚の鶏むね肉を入れましょう。

この画像のように入れてください。
【重要】鶏むね肉が横に重ならないようにポリ袋に入れること

6.ポリ袋の中の空気を抜く
- 鶏むね肉が入ったポリ袋を、水の中に入れる。(まだ口を結んでいないので、水が入らないように気を付ける)
- 水中で鶏むね肉を手で押し込みポリ袋の中の空気を可能な限り抜く
- 空気が入らないようにポリ袋を結ぶ
水圧を利用して真空に近づける

👆水中で肉を手で押し込むと良いです

👆完全に空気を抜くのは無理ですが、上の画像のようにポリ袋が食材に密着する感じになればOKです。

👆袋の余分な部分は切ってください。
切らなくても仕上がりに問題はありませんが、ここに水が溜まってしまいます。
保存するときに水を抜くのが面倒ですので切ったほうが良いです。
7.容器に入れていく
すべてのポリ袋内の空気を抜いたら、それを容器に入れていきます。
入れ方は縦に入れてください。

- 縦にいれること
- 鶏むね肉全体が湯せんに浸かっていること
- 重りは使わない

しっかりと水圧を利用して空気を抜けば、縦にいれても全体が浸かるはずです。
やってはいけないことは、「なんだか浮いてきそうだ」と思い、重りや突っ張り棒を使用してむりやり沈めることです。
BONIQ公式では重りを乗せることを推奨していましたが、実際やってみると失敗(半生になった)しました。おそらく重りで食材が圧迫され、水流が悪くなったと推測しています。
鶏むね肉全体が浸かっていればぎりぎりでも大丈夫ですので、重りは使わないようにしましょう。
8.あとは完了アラームまで放置
すべての鶏むね肉を容器の中に入れたらあとは放置です。
このあと3時間近くなにもやることがないので、サウナや筋トレに行きましょう。
9.終了したら急冷する
終了のアラームがなったら、お湯を捨てて、水と氷をいれて急冷します。
菌が増殖しやすい温度に滞在する時間をできるだけ短くするために急冷します。

👆結構がっつり氷を入れます
十分冷やしたら冷蔵庫に入れてOKです。
お疲れ様でした。
保存するときはビニール袋のままが良いです。
1週間は持ちます。
オススメの食べ方
調理時間ゼロ(笑)のオススメの食べ方
- わさび醤油
- ケチャップ+マスタード
- 焼肉のたれ
- ドレッシング(濃い目が良いです)
- ポン酢+大根おろし
- 塩コショウ、マジックソルト等の調味料
- なんでも合います
低温調理の鶏むね肉を切るときに包丁ではなく手で裂くのをオススメします。
ひと手間かかりますが、上記のタレがよく絡んでさらにうまく感じます!
Q&Aコーナー

中が少しピンク色だったが大丈夫?

透明感のあるピンク色は危険です。
不安なら加熱して食べてください。

👆これくらいのピンク色はたまにあります。
筋付近は加熱していても白くなりにくいです。
わたしは食べてますが、最終的な判断は自己責任でお願いします。

皮つきはだめ?

OKです。
私の感想ですが、皮つきの低温調理はぶよぶよした食感が口に合いませんでした。
もしやるなら設定に気を付けてください。厚さが4cm以上になるかもしれません。
まとめ
- 容器に水入れる
- 設定してスタート( 61℃ 2時間50分)
- 鶏むね肉をポリ袋に入れて、水圧を利用し空気を抜く
- 容器にいれて時間まで放置
- 終了後は急冷
- ポリ袋に入れる時は重ならないように
- 冷凍はNG
- 横に倒して容器に入れない
- 鶏むね肉全体が湯せんに浸かること
- 重りを使わない(圧迫しない)
これが鶏むね肉を低温調理で作り置きするための効率的なやり方です。
楽天1位の低温調理器はこちら。
ここまで見ていただきありがとうございました。
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