パワーブロックとは
パワーブロックダンベルは、アメリカ発の四角い箱型デザインが特徴の「可変式(アジャスタブル)ダンベル」です。
ピンを抜き差しするだけで簡単に重量を変更でき、複数のダンベルを揃える必要がなく、1セットで幅広い重量調整が可能です。
今回は型式:SPORT9.0(約41kg)をレビューしていきます。

重量変更の仕組み
ピンによる重量変更(約4.5kg刻み)
持ち手部分(コアパーツ)にピンを差し込み、ウェイトを固定する機構になります。

↑白と紫の間の溝にピンを差し込みます。すると

↑ピンより上のウェイトがコア部分と一緒になって持ち上がります。


正常な向きで持ち上げたときはウェイトをピンで支えているのは分かったけど
ダンベルが逆さになった時はどこで支えているのだろう?

ダンベルプレスのときに不安ですよね。しかし大丈夫です。

↑逆さになったときは、画像の赤丸部分でウェイトの重さを受け止めることになります。長丸の部分にすべての重さがかかります。

↑四角の枠で囲っている出っ張り部分でウェイトを支えます。

でもそれだと逆さにしたときピンに荷重がかかっていないので、動作中にピンが外れてしまうのでは?ピンが外れると向きを戻した瞬間落下して危険だと思う。

それも大丈夫です。

↑ピンにはマグネットが埋め込まれておりウェイトにくっ付くようになっています。
したがってダンベルを逆さにしてもピンが外れることはありません。

逆さにして激しく揺すってもピンは外れなかったよ
- パワーブロックを持ち上げたときウェイトはピンで支えている
- 逆さにしたときはコアパーツの出っ張りで支える
- ピンにはマグネットが付いてるので勝手に外れることは無い
微調整はどうする?1kg刻みの調整について
持ち手部分に1個2.5lb(1.13kg)の重りが2個入るようになっています。
これを出し入れすることにより、1~2kgの微調整を行うことができます。
レバーを CLOSE → OPEN にすることによりストッパーが解除され、重りを取り外すことが可能になります。

重りを1個だけいれた状態は重心が偏ることになるので実際は2kg刻みの調整になると思います。
わたしはそうしています。

↑片方の挿入。この状態で使用するとすごい違和感がありました。
- 1kgの円柱型の重りは、レバー操作でストッパーのロックを解除し出し入れする
約4.5kgのウェイトと1kgの円柱型の重りの組み合わせで最大27通りの重さに変更可能です。
※2kg刻みの場合、18通りです。
サイズについて

↑ ダンベル1つのサイズ:縦 410㎜ × 横 162mm × 高さ 171mm

↑持ち手のスペース
グリップの太さは約30~38mm(中央の一番太い部分が約38mm)で、普通のバーベルと比べると太め。

太めですがわたしは違和感なく使えてます
パワーブロック2つ + 専用台で
- 縦 440mm
- 横 540mm
- 高さ 820mm
パワーブロックのメリットとデメリット
メリット
4.5kg刻みの重量変更が早い
ピンの抜き差しで一瞬で終わります。驚異の2秒です!(2個で4秒)
注:しかしこれは4.5kgの重量変更の時です。デメリット編で後述しますが1kg刻みは少し面倒です。
形状がコンパクト
例えばスクリュー式やボウフレックスタイプの可変ダンベルは5kgでも30kgでもシャフトの長さは変わりません。

しかしパワーブロックの場合は重さによって長さが変わります。

そのためダンベルカールやダンベルライイングエクステンションをやる時に、余分な長さがないため邪魔になりません。
オンザニーがやりやすい
平坦な面積が広いため(約17㎝×16㎝)オンザニーは問題なくできます。
※オンザニーとは、ダンベルを膝の上に乗せることです。これによりダンベルプレスの最初のセッティングが楽になります。
シンプルな構造で壊れにくい
ダイヤル式の可変式ダンベル(フレックスベル・ボウフレックス)に勝っている点です。
私はボウフレックスタイプも所有していました。
何回も使用しているとダイヤルの回転がスカスカに!
故障覚悟で分解してみたら内部の小さい球が外れていました。
このようにダイヤル式の場合はたまにメンテナンスが必要でした。
また長期間使用した場合はパーツの摩耗が懸念されます。
その点パワーブロックの場合はシンプルな構造のため摩耗するようなところはありませんしノーメンテで長期間使用できると感じました。
しかも結構頑丈です!
万が一落下させてしまった場合でも故障して使えないという自体にはなりにくいと思います。
デメリット
1kgの微調整がめんどう
4.5kgの調整 | 1kgの調整 |
ピンを抜く ↓ ピンを差す | ピンを抜く ↓ レバー操作 ↓ コアを持ち上げる ↓ 重りを抜くor入れる ↓ レバー操作 ↓ コアを所定の位置に戻す ↓ ピンを差す |
2秒 | 12~13秒 |
これだけ工程が増え、時間は6倍かかります。
よってこの点はフレックスベルに惨敗です。
重心が若干変わる
1kgの円柱型の重りを入れることにより重心が少しだけ重り側へ移動します。
そのため円弧上の動きをするダンベルカールなどのエクササイズで多少の違和感を覚える人がいるかも。
この違和感の大きさは個人の感覚により変わると思います。


わたしはほとんど気になりませんでした
リストストラップ,パワーグリップが巻きづらい
持ち手の部分の周りに4つのフレームがあります。
画像の矢印の部分です。
これがあることによりリストストラップやパワーグリップが巻きづらくなっています。

片手だけなら反対側の手で補助すればなんとか巻けますが両手は厳しいです。巻くのに時間をかけるのも嫌なのでわたしは諦めています。
そしてこのフレームがあるとダンベル一つを両手で持つ種目はできません。
例:フレンチプレス、ダンベルプルオーバー
新型のパワーブロックは上側のフレームがなくなっていましたがどうでしょう。


↑新型の懸念点。おそらく使い勝手は変わらないのでは?!と思われる。
重量の表記がポンド表示
アメリカ製のため重量の単位がキロではなくポンドです。
でもこれは換算表を作って印刷すれば解決できますね。
重量が重いと戻すのがしんどい
フレックスベルやボウフレックスと同じです。
軽い重さは問題ないのですが、重くなればなるほど所定の位置に戻すのが結構きつい。
これも筋トレになりますが(笑)

↑36kgのダンベルを残りのウェイトの範囲に収まるように置かなければならない
カチャカチャと音がする
これも他の可変ダンベルと同じ。
1レップごとにカチャカチャと音がします。
ただそこまで大きい音ではありませんのでほとんどの人は気にならないかも。
音がでる原因はパーツの間にクリアランス(隙間)があるためです。
※ある程度のクリアランスがないとスムーズな重量変更ができない。
こんな人にオススメ
- デザインが気に入っている
- 故障を気にせず長く使いたい
- 最大41kgまで扱いたい
- 微調整に時間がかかってもOKな人
こんな人にオススメです。
- 1~2kgの重量変更を高速で行いたい人➡フレックスベルやプロバーベルを検討しましょう。
- 動作中に音が出ない方がいい人➡クイックロックダンベル系が静音性に優れます。
別モデルの紹介:SP50(最大23kg)
より軽量な「SP50」は円柱型の重りがなく、約2.3kg刻みで素早い重量変更が可能です。
そのため以下のような方におすすめです。
- 女性
- 筋トレ初心者
- 中~上級者で「腕や肩」メインに使いたい方
価格情報
(※価格は2025年5月時点の楽天市場参考価格)
ウレタン仕様はかっこよすぎですね!
大事に使えば壊れることはまずありませんので、一生ものだと思えば安い?!
類似品は75%OFF! ただし注意点あり
パワーブロック(本物)は高いです。パーソナルジム等でも置いているのをよく見かけます。
なぜならそれだけ品質が良いからです。
どのへんが良いのかというとそれは
各ウェイトとのクリアランスが絶妙に調整されているから
です。なぜクリアランス(隙間)が重要か?それはこういうことです↓


簡単に重さを変えれて非常に便利。たまに選んだ重さの下のおもりがひっついてきてもち上げてしばらくしてから落ちたりするのでびっくりしますが。。。。
引用元:Amazonレビュー
このようなことが起きます。
本物はこの辺の作りがしっかりとしているため業務用として使える品質の高さなのです。
他にも類似品の欠点としては
- パーツが破損しやすい
- 1kgの重りが脱着が困難(穴がせまい!)
- 最初から傷や汚れがある
- 塗装が剥がれやすい
品質のバラツキが大きく、外れを引くとこのような不具合があるようです。しかし価格は本物と比べると衝撃の約75%OFF!(41kgで比較)
重量変更ごとにしっかりと安全確認を行うなら類似品の購入もあり
と思う次第です。
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まとめ
メリット
- 4.5kg刻みの重量変更が早い
- 形状がコンパクト
- オンザニーがやりやすい
- 壊れにくい
これがパワーブロックの強みです。
デメリット
- 1~2kgの重量変更で12秒かかる
- 重心が少し変わる
- パワーグリップが使えない
これらを許容できるなら買いです。
価格は高いですが安全面・品質を考えれば妥当。
類似品はリスクがありますが激安!
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